2016年6月14日火曜日

大阪市パノラマ地図検定解説編(1-3)

大阪市パノラマ地図検定の解説編です。

(第1回 第3問)
下の地図は大阪市パノラマ地図のある部分を拡大したものです。
A 地図の中心の赤丸印の場所は当時何があったでしょうか?(建物名、橋名など)
B 現在はどうなっているでしょうか?
C 江戸時代の
天保年間には何があったでしょうか?
D この地図について、自由にコメントしてください。

※Dの自由なコメントが浮かばない方は、下記のヒントにお答えください。
 地図の塔はその後どうなったでしょうか?

 配点は、A、Dは各2点、B、Cは各3点とします。


解答と解説
A 初代通天閣 

B 少し北に二代目通天閣(1956年(昭和31年)に完成) 
C 明治36年(1903年)の第5回内国博覧会以前は荒地
D 初代通天閣は1912年(明治45年)から1943年(昭和18年)まで。
  火事になったのちに、鉄材は戦時中に軍に供出となった。


浪華名所獨案内の天王寺・今宮付近(上が北) 
天保新改攝州大阪全圖の天王寺・今宮付近(上が北)

 上の2枚の地図は江戸時代天保年間の天王寺・今宮付近ですが、このあたりは明治36年に第5回内国博覧会が開催される以前は大阪の市街地南部に広がる荒地でした。
 当時の大阪商業会議所会頭・土居通夫は、1903年(明治36年)の第5回内国勧業博覧会誘致において、東京との激しい招致合戦に勝利し、パリに飛びパリ万国博の仕組みを詳細に調査して成功に導きました。土居はこの博覧会の終了後、跡地に新世界ルナパーク、パリのエッフェル塔を真似た通天閣の建設を構想しました。周囲の猛反対を押し切って、パリの凱旋門にエッフェル塔の上半分を乗せたような初代通天閣が1912年(明治45年)7月3日にルナパークと共に建設されました。設計は設楽貞雄。建設費用は約9万7000円で、入場料は10銭。300尺(91メートル)という触れ込み(実際は250尺/約75メートル)で、その当時東洋一の高さを誇っていました。「通天閣」とは、「天に通じる高い建物」という意味で、命名したのは明治初期の儒学者、藤沢南岳です。
 通天閣は、ルナパークのホワイトタワーと「ロープ・ウエィ」で結ばれており、人々に親しまれていました。大阪で2番目(非貨物専用としては最初)の昇降機が設置され評判となりました。現在の二代目と同じように塔側面に巨大ネオン広告があった時期があり(1920年(大正9年)に導入)、当時の広告は「ライオン歯磨」でした。
 太平洋戦争中の1943年(昭和18年)1月16日に直下にあった映画館・大橋座の火災で通天閣の脚部が加熱により強度不足となりました。そのため、鉄材を軍需資材として供出するという名目で同年2月13日から塔は解体され、初代通天閣は姿を消しました。
 現在の通天閣は二代目で、1956年(昭和31年)に完成しました。避雷針を含めた高さは103m(塔自体の高さは100m)。設計者は、ほぼ同時期にできた名古屋テレビ塔、東京タワーなどを手がけた内藤多仲。建設を施工したのは奥村組です。
 二代目の通天閣は、入場ゲートや展示スペースなどを設けた低層階(地下1階~2階)と、展望台などのある高層階(3階~5階)で本体を構成。入口と2階を往復するエレベーター(低層エレベーター)と、展望台のある4・5階と2階を往復するエレベーター(展望エレベーター)を別々に稼働させています。このような構造のため、入場者が入口から展望台へ向かう場合には、基本として2階で低層エレベーターから展望エレベーターに乗り換える仕組みになっています。
 2014年10月から2015年6月まで免震工法による耐震改修工事(免震化工事)を実施。2015年7月3日には、エントランスで竣工式が開催されました。耐震化工事では、脚部の基壇部に耐震装置とオイルダンパーを埋め込んでから、基壇部の上部(地上約12m)にある八角形状のエントランス大天井に、初代通天閣のエントランスに掲出されていた地元の化粧品メーカー・中山太陽堂(現在のクラブコスメチックス)のクジャクの天井画の広告を再現した「花園に遊ぶクジャク図」を設置し、竣工式の際に初めて一般に公開されました。


 大阪くらしの今昔館8階の近代のフロアに、大阪市パノラマ地図を拡大して床面に展示していますので、じっくりとご確認ください。

 大阪市パノラマ地図についてはこちらをどうぞ。
http://sumai-osaka.blogspot.jp/2015/08/blog-post_29.html

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