2015年7月25日土曜日

「東海道五十七次」って知ってます?

「東海道五十七次って知ってます?」
「えっ! 五十三次とちゃうの?」

大阪くらしの今昔館の特別展「淀川舟游」にちなんで、京と大坂を結ぶ京街道のお話です。

京と大坂を結ぶ街道として、豊臣秀吉によって京街道(京都では大坂街道と呼ぶ)が淀川の文禄堤に沿って整備されました。文禄堤ができるまでは淀川の左岸、現在の京阪沿線は淀川の氾濫などで水に浸かりやすい低湿地で歩きやすいところではなかったようです。
江戸時代になり、元和5年(1619年)に東海道の延長線として宿場が設置され、これらを含めて東海道五十七次と呼ぶ場合もあります。

五十三次 日本橋 1品川 2川崎 3神奈川 ・・・ 53大津 三条大橋
五十七次 日本橋 1品川 ・・・ 53大津 54伏見 55淀 56枚方 57守口 高麗橋(かつては京橋)
※数字は品川宿からの通し番号です。(起点の日本橋はゼロ番です。)

秀吉が文禄堤上に京街道を整備した際には、大坂城の北の出入り口である京橋を起点としていましたが、江戸時代に入って大坂の里程元標(距離を測る基点・現在の道路元標)のある高麗橋が起点となりました。
東海道から京街道に入る場合は、三条大橋は通らず髭茶屋追分(大津市追分町)で南西に折れるルート(大津街道・奈良街道とも呼ばれる)をとるため、大津宿の次は伏見宿となります。
追分は街道の分岐点を意味する言葉で、新宿追分や信濃追分など、全国に〇〇追分という地名があります。

江戸幕府は参勤交代の大名が京に入り、皇室や公家と接触することを避けるため、
「東海道は品川宿より守口宿」(幕府道中奉行所御勘定 谷金十郎、宝暦8年(1758年))
「東海道と申すは、熱田より上方は、伊勢路、近江路を通り伏見、淀、牧方、守口迄外はこれ無き」(土佐藩からの問いに対する幕府大目付勘定奉行からの回答、寛政元年(1789年)
としたといわれています。

三越が江戸日本橋と大坂高麗橋に店を構えたのは、東海道五十七次の両端(まちの中心地)を押さえるためという説があります。三井・三越のホームページをみると、

1673(延宝元)年8月 三井高利が江戸本町一丁目に呉服店「越後屋」を開業。店頭現銀売りを始めた。
1683(天和3)年5月 本町から駿河町(現在地)に移転し、両替店(現在の三井住友銀行)を併置。「店前現銀掛け値なし」、「小裂いかほどにても売ります」のスローガンを掲げるが、これは世界初の正札販売だった。
1691(元禄4)年 春 大阪高麗橋一丁目に呉服店と両替店を開設
とあります。

江戸進出に当たり、当初から江戸随一の呉服店街である江戸本町1丁目に店を借り受けさせ、その後、掛売・掛値の廃止、店先売り(たなさきうり)、反物の切り売りといった新機軸の展開に合わせて現在地の駿河町(日本橋の袂で、正面に江戸城とそのバックに富士山が望めることから駿河町と呼ばれた)に移転し、大店(おおだな)に発展していったそうです。大坂への出店に当たっても初めから高麗橋1丁目(1丁目は大坂城に最も近い)に店を構えています。ブランドへのこだわりは事実だったようです。詳しくは、三井広報委員会のHPをご覧ください。
http://www.mitsuipr.com/history/column/08/
http://www.mitsuipr.com/history/column/09/

江戸日本橋、大坂高麗橋ともに、街道の起点として里程元標(道路元標)が置かれていた土地である点も興味深いです。高麗橋からだいぶん脱線しましたが、京街道に戻りましょう。

高麗橋から大津に向かうルートマップは以下の通りです。
全長60km近くあります。八軒家から伏見までは淀川の三十石舟も利用できましたが、上りは時間がかかり、運賃も下りの2倍だったため、上りは徒歩、下りは舟が多かったといわれています。
http://latlonglab.yahoo.co.jp/route/watch?id=d3e06834f6f42cfbde34d3d4d569123f



ルートマップは、ルートラボを利用して作成しました。サイクリングや道案内などのルートを簡単に描いて公開できるサービスで、使いやすくて便利です。
http://latlonglab.yahoo.co.jp/route/


京街道の宿場町については、次回にご紹介します。

特別展と関連事業は終了していますが、展覧会図録は今昔館8階のインフォメーションで販売中です。A4ワイド変型判80ページで、1冊1,000円です。
若冲作「乗興舟」、原本円山応挙の「淀川両岸図」、大岡春卜作「浪花及澱川沿岸名勝図巻」、「よと川の図」をはじめ、展示作品のカラー図版と解説のほか、「文化を運ぶみちとしての淀川」に関わる論文や資料など充実した内容です。


 

 「住まい・まちづくり・ネット」では、大阪市立住まい情報センター主催のセミナーやイベントの紹介、専門家団体やNPOの方々と共催しているタイアップイベントの紹介などを行っています。イベント参加の申し込みやご意見ご感想なども、こちらから行える双方向のサイトとなっています。
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